こんにちは。
八千代緑が丘校の轟です。
今回は、入試物理の効果的な学習法を段階ごとに詳しく解説し、
学習に役立つヒントをご紹介致します。

<概観>
□基本的となる学習フロー
・基礎的な知識・スキルのインプット
・基礎力の定着トレーニング
・典型的な入試問題等を利用したアウトプット練習を通じた
基礎の確認
・解法を整理し,思考力(=解法の判断力)を磨く
・過去問等の実践的な演習
標準大では典型問題の類題がほとんどです。
基礎固めをしっかり行えば、解法に迷うことはまずありません。
典型問題を汎用的な解法で解けるようにしておくことが最重要です。
思考力はさほど問われません。
要するに、典型問題が多少形を変えても解けるようになっていれば
大丈夫だということです。
東進授業では,基礎講義 ⇒ 問題演習の流れでになっていますので、
自然に効果的な学習が可能です。
旧帝大以上の難関大でも,基本的な学習フローに
変わりはありません。
ただし、解法の判断が必要になる出題が増えてくるため、
意識的に解法を選択できるようにする訓練が必要となります。
もちろん実践演習のレベルも高くなります。
□「基礎」とは何か?
難しいと言われる入試問題は、いくつかの要素が複合して作られています。
「基礎」とは、複雑な問題を構成する個々の要素を指します。
つまり、「基礎力」とは、それを組み合わせることで物理のあらゆる問題に
対処できるという学力の土台となる力のことを指します。
入試物理の学習において、まず必要となるのが基礎力の構築になります。
基礎力を構築するには、必須の知識とスキルを身につけ、
運用できるようにすることが必要です。
・必須知識:覚えておかなければならない用語や公式などの知識。
・必須スキル:核となる公式や解法の運用方法。
(注意:基礎は,易しいことではありません。)
□基礎の重要性
物理は他の教科と比べても基礎のハードルが高く、
学習初期につまづいてしまう人が多い教科です。
しかし、基礎力をしっかり強化すれば、標準レベルの入試問題は
大体すぐに解けるようになっていきます。
つまり、基礎力が得点力に直結しやすい教科なのです。
焦らずに基礎力強化に臨んでください。

【基礎固め】
基礎力習得のフローはざっと以下のようになります.
・必須知識・スキルのインプット
・定着トレーニング
・典型的な入試問題等を利用したアウトプット練習を通じた
基礎の確認
各ステップについて以下で詳述致します。
□基礎固め①:必須知識とスキルのインプット
必須の知識・スキルのインプットは、素朴には教科書に載っている
用語・公式・解法を学んでいくことです。
効率・効果を上げるためには次のことに注意するとよいでしょう。
・効果的な学ぶ順番
・入試での重要度に応じた強弱
・優先すべき事項を先に学ぶ
・全体像を見据えた上での各項目の位置付け
・解法を判断する上での考え方
これらのことを鑑みると、適切なカリキュラムの下、
適切な講義を通じたインプットが最も効果的かもしれません。
また、抽象的な議論だけで終わらせないために、適切な例題を通じて
具体的な思考の流れを確認することも重要です。
あくまで問題を解くことに使える生きた知識・スキルを身につける
必要があります。
しっかりとインプットし、基本的な例題を通じて具体的に学び、
自分自身の思考を成長させていきましょう。
□基礎固め②:定着のためのトレーニング
インプットしただけでは、知識・スキルは定着しません。
目的に沿った適切なトレーニングが必要です。
学習中の知識・スキルを磨くために特化した問題演習を
積んでいきましょう。
質と量の両方を重視し、目的が明確な問題演習で
効率よく量をこなすことを目指しましょう。
※ 目的が明確になっていない問題(テーマが整理されず,複数のテーマが
混在しているような問題など)が多く含まれている問題集も見かけます。
やみくもに問題を解くのではなく,問題を選別して取り組むことも重要です.
※ 上記以外に学習順序や優先順位が配慮されていなかったり、
解説が適切ではない問題集も多く見かけます。
※ 基礎的な問題を基礎的な解法で解くことが大事です。
ある特殊な問題を素早く解ける特殊な解法は、必要に応じて後の
実践演習の中で身につければ十分だと思います。
□基礎固め③:定着確認&アウトプット練習
確固たる基礎力とは、応用的な演習の中で実際に発揮できる
基礎力のことです。
それを身につけるためには、基礎的な問題を利用して
基礎トレーニングをするだけでなく、実践的な問題演習の中に
基礎を見出していく必要があります。
実際の入試問題では、基礎的な知識・スキルを複合的に用いることになりますが、
まずはある程度シンプルで典型的(=頻出)の問題に取り組むのがよいでしょう。
アウトプット練習を行いつつ、知識・スキルを確認することで、
基礎力はより確固たるものになっていきます。
曖昧な部分に気付くこともあるでしょう。
その際には,インプットや基礎トレに回帰することも必要です。
つまり,基礎力強化と実践演習がらせん的に進んでいくイメージです。

【応用力・実践力の涵養】
□思考の整理とより深い理解へ
標準レベルの入試問題は、典型的な設定であったり、
それらの組み合わせであったりすることが多いため、
適切な訓練を積んであれば、解法を特に意識しなくとも
解けてしまうケースが多いです。
難関レベルの場合は、意識的に思考しなければ解法が選択できない問題も
増えてきます。
このような問題に対処するためには、身につけた知識・スキルを整理・統合し、
再構成すること=頭の中に「思考地図」を作ることが重要です。
また,タテ割りだけでなく、分野横断的な考え方も含むヨコのつながりを
見出してゆくことで、より深く理解したり、柔軟な思考ができるようになります。
適切に解法を判断するトレーニングも行うとよいでしょう。
□実践演習
大学入試において物理ほど基礎力が如実に得点力として現れる教科は
ないのではないでしょうか。
適切な学習を積み重ねていれば、過去問演習などの実践的な演習は
さほど苦にならないはずです。
志望大学の過去問や、志望大学より若干出題レベルの低い他大学の
過去問に取り組みましょう。
ただし、分からない問題については、その場しのぎにせず、
きちんと基礎に立ち戻って考えることが大事です。

【物理を得意にするためのtips】
□体系的な学習 / パターン網羅的な学習
個別の知識をバラバラに学ぶのではなく、全体の中で自分がどの部分を
学んでいるのかを俯瞰し、体系的に学習することが重要です。
さらに、学習が進んできた段階で思考を整理し、体系の中で
位置づけ直すことで、思考力(=解法の判断力)が磨かれます。
力学・熱力学・電磁気の分野ではこのことが顕著です。
一方、波動や原子物理は問題パターンを網羅的に学習するのが効率的です。
□完璧主義になりすぎない
完璧主義は重要ですが、完璧主義にこだわりすぎずに先へ進むことも大切です。
特に力学を完璧にしてから他の分野に進もうとする受験生が多いですが、
他の分野が手薄になって失敗するパターンも多いので学習計画に注意が必要です。
□優先順位を
特に物理に対してとっつきにくさを感じている方は、学習の焦点を絞り、
中心となる部分だけを重点的に習得することが重要です。
不可欠なものと後回しにしてよいものを区別し、これを知らないと
先に進めないということを優先して学んでいきましょう。
基礎力の涵養が一番難しいところで、概念把握はあとにし、
知識とスキルを身につけることを優先しましょう。
概念は追って形成されてくるものです。
□ノートを見ながら学ぶ
公式や用語をうろ覚えのままで使わず、ノートを見ながら繰り返し
正しく使うことで、正しい知識を定着させましょう。
特に電磁気の分野では、うろ覚えのまま問題を解きちらかしてしまい、
いつまで経っても正しい知識が身につかない受験生を多く見てきました。
□イメージや概念は後回し
物理概念は容易に理解できるものではありません。
また、イメージしにくい問題も多いため、イメージで解こうとせず、
ロジカルに問題を解いてからイメージ力を磨くことが大事です。
問題を解く過程で、概念が徐々に形成されることを理解した上で
進むのが良いでしょう。
□何周もする / じっくり取り組む
電磁気のような抽象度の高い分野は、じっくり取り組むと
キツくなりがちです。サラッと何周か繰り返す方が効果的です。
一方で、波動のように具体的な分野は、分かるまで
じっくり取り組むのが良いでしょう。
□問題文を読むスキル
問題の読み間違えは、国語力よりも物理の理解度の問題です。
物理特有の言い回しにも慣れていくことが大事です。
基礎力をしっかり身につければ、問題文は自然と読めるようになります。
ただし、ある程度以上のレベルの問題では、問題文の読み方も学んでいく
必要があるでしょう。

今回は、日頃生徒たちを指導している中で、
生徒から気づかせて頂いた経験も踏まえて、
効率と生産性を追求する物理の学習方法について
書かせて頂きました。
現在、難関大学 理系学部を目指している高校生に、
何か参考になれば幸いです。
(八千代緑が丘校 轟)
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