こんにちは。
八千代緑が丘校の轟です。
今回は、共通テストの国語の講評
について書かせて頂きたいと思います。
大問数・設問数は昨年より増加しましたが、解答数は変更ありませんでした。
近代以降の文章の3大問では、第1・2問は単一テキスト型となり、
複数テキストや言語活動の設問は第3問に集約した形でした。
古典の2大問は複数テキスト型での出題でした。
大問数は増えましたが、大部分の設問において5択⇒4択となったこともあり、
昨年より易化しました。
【全体概況】
□大問数・解答数
大問数は4から5に増加しました。
設問数は25で昨年から2問増えました。
解答数は38で昨年から変更ありませんでした。
□出題形式
第1問は、観光に関する単一の論理的文章からの出題でした。
第2問は、二〇〇五年発表の、単一の文学的文章からの出題でした。
第3問は、わかりやすい言葉づかいについて自分の考えを書くという
課題を受けてまとめられた文章と資料からの出題でした。
第4問は、もののけとそれに苦しめられている女性が登場する、
2本の古文からの出題でした。
第5問は、学問に関する『論語』の一節とその注釈書、
および読書に関する日本漢文からの出題でした。
□出題分野
近代以降の文章3題、古文1題、漢文1題という構成でした。
第3問(近代以降の文章)が新設されました。
□問題量
第1問は3800字。第2問は4300字。
第3問は【文章】が660字、【資料I】がグラフ、【資料II】が400字、
【資料III】が図、メモ。
第4問は【文章I】が620字、【文章II】が420字。
第5問は【文章I】が107字(28字、79字)、【文章II】が92字でした。
□難易度
昨年より易化したと思います。
【大問別分析】
第1問「近代以降の文章」 高岡文章「観光は『見る』ことである/ない
――『観光のまなざし』をめぐって」(45点・標準)
「観光」をテーマとする社会・文化論。
これまでのような複数テキスト・生徒の学習場面といった出題はなく、
単一テキストからのオーソドックスな出題でした。
本文の分量はほぼ昨年並でした。
内容的にはやや硬質で、この種の評論を読み慣れていないとやや手ごわく
感じられたかもしれません。
設問は、問1が漢字、問2~6が傍線部に関する読解設問という構成でした。
問6は本文全体を踏まえた解釈が求められました。
センター試験・共通テストでの評論問題を踏襲しつつ、
文章展開・構成や表現の設問、複数テキスト等の設問を外し、
選択肢を4択とすることで、若干のスリム化を図った形でした。
第2問「近代以降の文章」 蜂飼耳「繭の遊戯」(45点・標準)
現代詩人の書いた小説からの出題でした。
本文の分量は昨年よりも増加しましたが、複数テキストの形での設問はなく、
比較的オーソドックスな出題でした。
昨年出題された語義を問う設問はありませんでした。
問5が表現に関する設問で、ほかの設問は登場人物の様子や心情を状況と
関連付けて読み取らせるものでした。
第3問「近代以降の文章」 【資料I】国立国語研究所『外来語に関する意識調査(全国調査)』
/【資料II】国立国語研究所「外来語」委員会編『分かりやすく伝える外来語言い換え手引き』
/【資料III】NHK放送文化研究所『放送研究と調査』2022年12月号(20点・やや易)
与えられた課題に対して、いくつかの資料をもとに書かれた【文章】についての
問題であり、その点では事前に提示された令和7年度大学入学共通テスト試作問題
第B問に近いものといえます。
公表されていた試作問題より分量は少なかったですが、設問要求の素早い把握のもと、
どの資料をどのように用いるかの判断が求められました。
またすべての設問が、【文章】を適切な形に加筆・修正するといった、
表現活動に関わっている点で、新課程を意識した出題となっていました。
第4問「古文」 【文章I】『在明の別』/
【文章II】『源氏物語』若菜下の巻 (45点・やや易)
本文は【文章I】が『在明の別』、【文章II】が『源氏物語』で、
いずれも平安時代の物語文でした。
本文の分量は昨年とほぼ変わりません。
選択肢は、問2の敬語の設問のみ5択でした。
問1・問2の知識問題は基本的なものが問われていました。
問3は、【文章I】と【文章II】を比較する生徒の言語活動の場面が設定され、
いずれの枝問も登場人物の心理や言動を問う形で本文の解釈を求めるものでした。
第5問「漢文」 【文章I】『論語』、皆川淇園『論語繹解』
/【文章II】田中履堂『学資談』(45点・やや易)
『論語』と江戸時代の漢学者による注釈(【文章I】)、
およびその弟子による読書論(【文章II】)の組合せでした。
問2では『論語』の記述を注釈に従って解釈すること、
問6では【文章I】と【文章II】の考え方を比較することが求められており、
昨年同様、複数テキストの関係性を強く意識した出題でした。
【過去5ヵ年の平均点(大学入試センター公表値)】
2024年:116.50
2023年:105.74
2022年:110.26
2021年:117.51
2020年:119.33
(八千代緑が丘校 轟)
=======================
2/1河合正人先生特別公開授業!詳細・お申し込みはこちら!
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/kokaijugyo/
新年度特別招待講習受付中!詳細・お申し込みはこちら!
<新高3、高2、高1、高0>
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/shotaikoshu/
一日体験の詳細・お申し込みはこちら!
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/taiken/
<八千代緑が丘校 校舎紹介ページ>
http://www.jasmec.co.jp/koushaguide/pym.htm
<八千代緑が丘校の校舎紹介動画はこちら👇>
https://youtu.be/KOoM-l4YrOE
★Instagramやってます★
フォローお願いします👇
https://www.instagram.com/honshin_premium/
=======================