きょうは塾らしく、入試情報をご紹介します。
こちら、今春の東邦大東邦中学の前期入試の得点分布です(実際のデータです)。
横軸が得点(4科計)、縦軸が人数。
東邦は倍率約2倍の入試だから、ちょうど山の一番高い所にボーダーが引かれ、右側(高得点)が合格、左側が不合格。ボーダー(合格最低点)は248点でした。
248点がボーダーですが、グラフロ見ると、240点のところに350人以上いて、260点のところにも350人以上がいます。
一発勝負の試験では、その日の出来によって20点ほど変動の余地がありますから、この700人以上が合否の境目にいたことになります。2301名いる受験生のうち、実に3分の1くらいが受かっても落ちてもおかしくなかったのです。
「え? たくさん努力して、その結果、そんな紙一重の勝負になるの? こんなにやったんだから大丈夫ってことにならないの?」と思うかもしれませんが、まさにその通りです。それが難関校の入試で、そもそも、紙一重の勝負になるところまで行くこと自体、容易なことではないのです。
どんなに安定している生徒でもその日の出来によって20点は変動し、上下幅の大きい生徒ならばその倍くらい変動の余地があります。そして入試は、その変動の余地の中で勝負が決することが多いものです。
だからこそ、紙一重だからこそ、やれることのすべてを尽くしておくべきなのだと思います。受験生にとって天王山の夏がもうじきやってきます。生徒たちと一緒に精一杯やり尽くしておこうという思いを新たにさせられるデータでした。
中学受験事業部長 福田