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受験生としての「覚悟」

 この時期、受験生といえばそれはもちろん中学3年生のこと。しかし、彼らにとってはもはや追い込みの時期。今更受験生どうこうの話どころではありません。
 今、「受験生」という言葉を一番身近に感じるのはこれから受験生となる中学2年生でしょう。誉田進学塾では冬期講習から授業では中学3年生の内容を学習しますし、ちょうどこの時期、教務スタッフと中2生の保護者の方との二者面談を行っています。これはもう、いやでも意識せざるを得ないですよね。授業前後の時間、教務室では教務スタッフと生徒とのプチ面談も多く見かけます。

 もちろん私も中2の授業を担当しているので、耳をダンボにして(この言い回しはもはや通じないかも…)聞いていますが、その中で気になることが少しあります。

 もう受験生なんだから「覚悟する」「我慢する」、スタッフが言っていることもあるし、生徒が自分から言うこともあります。なんかね、いやいや受験生になるようなイメージが…。誉田進学塾っていやいや勉強をする塾でしたっけ?

 もちろん、現在の受験生である中学3年生も常に笑顔で勉強しているわけではありません。でも、数学授業後の課題プリントだったり、日曜日の自習室だったり、こっちがもう遅いからここまでと言っても、「先生、あとちょっとだけだから」と言って粘ってなかなか帰りません。ちょっと困るのですが、その時の表情を見るのが私はとても好きです。

 本当に中2生に伝えたいのはそこなんです。腰を据えて勉強しているうちに見えてくること、手ごたえを感じること、その楽しさとうれしさ。どんなゲームでもスポーツでも、ある程度我慢して練習して、始めて楽しくなります。勉強もそうなんです。内容が中3に切り替わる冬期は、今までのことはいったんリセットして再度取り組むチャンスなんです。受験生となるこの機会に、楽しく感じるまで勉強をやり続ける経験をしてほしいのです。高校の合格はあくまでも通過点。中2の終わりのこの時期、やっとそれがぼんやり見えてきただけのこと。受験生になる=素晴らしい未来が見えてきた、ということです。

 とは言っても入試が近づくこの時期、志望校に関して中学3年生には本当に覚悟してもらいます。ですが、覚悟というのは諦めることではありません。やるだけやって、結果がこうならそっちで最善を尽くす。進学する学校がどこになっても笑顔で前向きに進む、そうなれるように今は全力を尽くす。その覚悟を受験を通して経験してほしい、それがその先の未来を切り拓く力になると私たちは信じています。

(教務スタッフ 森賀)