サッカーチームを乗せた飛行機事故。
ニュースをご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。
非常に痛ましい出来事でした。
搭乗者81名のうち、71名が亡くなりました。
どうも、飛行機はギリギリの燃料で飛んでいたらしいです。
チームのほぼ主力を失ったシャペコエンセというチーム。
一体、この後どのように立て直していくのだろう…
隠れサッカー好きの私も不安でした。
そうしたらブラジルの各クラブが、このような声明を発表。
「Brazilian clubs have started a campaign to send loan players to Chapecoense without fees and to be exempt from relegation for 3 years.」
「事故でほとんどの選手を失ったシャペコエンセに対し、自分たちの選手を無料ローンで提供。また、向こう3年間は降格にならないよう求める。」
おぉ。
驚きました。
痛ましいことが起きたとしても、サッカーはサッカー。
勝ち負けが関係するのは事実。そこはシビアな世界のはず。
しかし、ほかのチームはそうではなかったんです。
「自分たちだけが良ければいい」
そんな利己的な考えとは無縁なメッセージ。
勝負は勝負だけれど、相手がいることへの敬意、サッカーができることの幸せがあって初めて勝負になる。
そう思わされました。
人間、ついつい生きていると「勝ち負け」や「損得勘定」に襲われます。
それがさも「生き方の王道」であるかのように。
「あいつは勝ち組」「私は負け組」
人生の勝ち負けってあるんでしょうか?
うまく生きるってなんでしょう?
成功した人生って何を基準にしているのでしょうか?
損得って何さ?
よくよく考えると、今の日本に妙に広がっている風潮は安っぽいんです。私は思います。
勝ち負けも損得勘定も、それを追い求めてうまくいったときは楽しいのでしょうが、結局は「利己的」から抜け出せていません。
所詮、独りよがりの思い込みに過ぎないんです。
そういう人に限って、自分の考えを押し付ける。まいったもんです。
実は、先日いとこの結婚式があって。
その時に祖母が言っていたのは、
「1+1は3になるんだよ」
という言葉。
なるほど。身に沁みました。
人と関わることでうまくいかないときもあるでしょうが、人と関わらなければ得られないこともあります。
誰かと関わりを持ち、関心を持ち、ともに生きる意識を持つ。
そういうのがブラジルの人々にあったんだなぁ、と思うと、不幸な話ではありますが、せめてもの幸いになった気がします。
助け合って生きていく。
勉強もそうかもしれません。自分だけがうまくいったところで得られるものは「自分の範囲のことのみ」です。
励ましあって、助けあって、時には厳しく叱咤激励して。
そういう日々が宝物になっていくのだと思います。
みんな、優しい心を持って、生きていってほしいと思います。
(内田)