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美しくない

数学の解答は「美しく」あるべきです。

たとえば中3数学の展開で答えがx^2+6xy+9y^2をx^2+9y^2+6xyと書いていある答案があるわけです。もちろん採点としては○(気持ち的には×にしたい)なのですが、私は必ず「こっちの方がいいよね」と朱書きしますし、授業でもしつこく言います。どっちでもいいじゃないかと思う人も多いと思いますが、決まった形・あるべき形を頭の中に作り上げるためにもここはぜひこだわってほしい。

慣れないうちは展開でx^2の2乗の数字を忘れたりのミスが目立ちます。こういったものは単なる練習不足で、とにかく問題数をこなすことで直っていくし、忘れていても気づくようになると私自身もそう思っていました。しかし、決まった形が頭の中にない状態でいくら問題を解いても効果はほとんど無いんですよね。むしろその形を作り上げるための問題量だからこそ形がコロコロ変わっては効果が薄いんです。そのことは以前から漠然とは感じてはいましたが、先日の難関高校受験研究会Special Programの際に脳科学の専門家である林成之先生と直接お話しして確信を得ました。

数学ができる人は余裕があるから解答の美しさにこだわれるのではなく、美しさにこだわるからこそ数学ができるようになるんですね。数学が苦手な人、まずは形から入るともいいます。「美しい人生」をこれから始めてみませんか?

【小中学部教務 森賀】