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英語の多義性

皆さん "cake" と言えば何のことかわかりますか?
馬鹿にするなと怒られそうですが、皆さんも大好きなあの「ケーキ」
のことですよね。

・ケーキと言えば食べられる
・ケーキと言えば甘くておいしい
・ケーキと言えばやわらかい
・ケーキと言えば・・・

いろんな連想ができます。
しかしながら、思いもかけないところに落とし穴があるものです。

たとえば「蝶」はフランス語では "papillon" ですが、
同時に「蛾」も意味します。

日本人にとって蝶と蛾は別物ですがフランス人とは事物の分節の様式が
異なることに注意しなければなりません。直訳とはそういった多義性の
捨象でもあるのです。

では本題の "cake" に戻りますが、
実は「一定の形をもった固まり」のことも意味します。

だとすると、皆さんが大好きな「ケーキ」もネイティブスピーカーに
とっては「一定の形をもった固まり」の一つにすぎないというわけです。

『んなこと言ったって "cake" は「ケーキ」だろ』って必ずしも言えない
場合があるのは "soap" を数える時に生じます。

"a cake of soap" ひとつの石鹸。

石鹸なんて
・食べられない
・甘くない、むしろ不味い
・やわらかくない

かように石鹸を数える時に "cake" を使うなんて違和感ありありですが、
「一定の形をもった固まり」と言われると「そうなのかぁ」とうなずく
ほかないですよね。

多義性に敏感になると入試問題にも手応えを覚えるようになりますよ。

(土気駅北口校 根田)