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[巻頭言2020/12より] 真の友と出会う場

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2020年12月号)

真の友と出会う場

 毎朝の日経新聞の文化面(一番後ろのページ)を楽しみにしている。「私の履歴書」と「交遊抄」の2つが目当てだ。「交遊抄」は、毎回各界で活躍する人が交代で登場し、自分の友人の紹介とエピソードを紹介するという形式。意外な関係や、友人の人となり、そのエピソードが興味深い。出会ったときのエピソードもたいてい紹介されていて、思わぬ関係も楽しいが、やはり学生時代が一番多いようだ。そしてその出会った人に、今でも大きな影響を受けているということがよくわかる。

 コロナ禍で、会合などにも出席できない日々が続いている。そんな中、張り詰めた神経をほっとさせ、勇気づけられ元気がでるのが、友人たちとの対話。もちろんリモートでの交流、SNSやメール、電話などに限られるが。案外もっとも古典的な方法、手紙、はがきの方が簡単な内容でも心に響くことが少なくない。

 そして、同業経営者、ともに学ぶ異業種経営者などとの交流を越えて、一番元気がでるのが、学生時代や中高校時代の仲間。元気をもらうばかりではなく、少しは周りを元気にしようと思うことで、より力も出る。それが真の友達関係のはずだ。

 様々なことで切磋琢磨し自分を振り返ることができる友と出会う高校、そして同じ専門の道を志す仲間と出会う大学。これから進む塾生たちには少しでも素晴らしい友と出会ってほしいと願う。そのためだけに受験を頑張るという考えも間違いではないと信じる。誰と友達になるかは、進む学校だけでは決まらない確率論であるが、それがどんな仲間の中からなのかは、進む環境でかなり決定的に決まるはずだ。

 できれば若き日に、素晴らしい出会いができるように、そしてその相手から選んでもらえるような自分になるように勉強を通じて自分を磨くよう努力してほしい。ぜひ保護者として、ご自分の大切な友との出会いの経験を伝えてみてください。

(恐縮ながらちょっと自慢。父は、他誌の同様の名物企画に友人2人と掲載されたことがあります。)
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※この内容は2020/12塾だよりに掲載したものです。
 籠りっきりの生活の影響もあり、いろいろと思うものである。そんなとき、元気になるのが、友達から音信。それぞれ環境や状況に違いはあるはずだが、前向きに生きている気持ちが伝わってくることで、元気になる。自分も、そういう気持ちを友に伝えられるように頑張ろう、と力が湧いてくる。それが真の友達であろう。
 今日、偶然にも、高校時代の同級生から手紙をいただいた。当時それほど親しく話したわけでもなく、その後も、仕事が遠方のためずっと疎遠ではあるのだが、近況報告を兼ねて、こういう気持ちをもらうとやっぱり元気が湧くものだ。
 その友人の手紙は「志を立てるのに、老いも若きもない」という松下幸之助翁の言葉を引用し、頑張ってみます、と結ばれていた。
 負けずに、頑張ります!

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