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[巻頭言2006/12より] 誉めていますか?

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2006年12月号)

誉めていますか?

 中3の個別受験相談で一番気になったのは、子供たちが家で誉められていないということである。「最近、お父さん、お母さんに誉められて嬉しかったのはいつ?」という質問に対して、答えられない子供が少なくなかった。

 (子供の)やる気の原動力となるのは、この誉められて嬉しいという素直な感情だ。ところが親は、子供がやる気を出すために声をかけているはずなのに、この簡単な原理を忘れてしまう。目の前の行動のあれこれを、命令してしまうのだ。

 母親の立場に例えるなら、ご飯の準備で慌しいときに、横から「早くご飯作ってよ」「まだ出来ないの?」「まったく遅いんだから」などと言われたとを想像してほしい。やる気になりますか?。「お母さんのご飯おいしいね、まだかなぁ」「今日のおかず楽しみ、なんだろう」「これ大好き、また食べたいな」と言われたらどんな気分になるだろう。

 うちの子は誉められるようなことをしていない、と考えてはいけない。結果がではなくプロセスが大切、と教えたいならば、努力した過程を誉めなければならない。「今日は、塾でよく勉強したね、嬉しいよ」、「追試で頑張る~ちゃんが好き」と、やったことをただ認めて、自分の気持ちを子供に伝えてほしい。

※この内容は2006/12塾だよりに掲載したものです。
 この頃から、保護者の役割について、保護者向けのいろいろなイベントで語る(今は校舎担当のスタッフが)ようにしてきた。学年が上がるにつれて、その年齢に必要な話を順番にしているので、上記の質問に対する反応も変わったかもしれない。
 誉めることは重要。誉められること、認められることで、他己承認から自己承認力が増し、それがやり遂げる原動力になり、成長する。
 よく、誉めることは甘やかすことになるとの誤解があるが、子供に厳しく接することが必要なのではなく、毅然として規律を保つことが必要なのだ。毅然とすることと、誉めることは両立する。
誉めて伸ばす、は基本です。保護者の皆様に、ぜひ心がけていただきたいと願う。