こんにちは。
八千代緑が丘校の轟です。
今回は、慶應義塾大学 文学部の小論文の
対策についてご説明致します。
【小論文試験の出題傾向とは】
<出題範囲(分野)>
文学部の「試験科目」としての「小論文」は、
「資料を与えて、理解と表現の能力を総合的に問う」と
「一般選抜要項」に明記されています。
文学部は、「哲学系」(哲学・倫理学・美学美術史学)、
「史学系」(日本史学・東洋史学・西洋史学・民族学考古学)、
「文学系」(国文学・中国文学・英米文学・独文学・仏文学)、
「図書館・情報学系」(図書館・情報学)、
「人間関係学系」(社会学・心理学・教育学・人間科学)といった
多様な分野を網羅しています。
「文学部」といっても、慶應義塾大学の学部系統は「文学」や「芸術」に
限定されていないので注意を要します。
それら多種多様な分野に関する「資料」(=「課題文」としての「論説文(評論文)」)
が提示され、「要約問題」で「読解力」と「表現力」、「見解論述問題」では
「着想力」「展開力」「構成力」「表現力」が総合的に問われることになります。
【出題量と時間配分】
「課題文」の文章量は6000~7000字強程度で、他の難関私大上位校の
「現代文」と比較してやや多めです。
試験時間は90分です。
「課題文」を10分弱で咀嚼しながら読了し、「要約問題」を20分程度で仕上げ、
「論述問題」の「構成メモ」は30分以上をかけてしっかりと作成し、
残りの30分ほどで、「誤字」「脱字」などに細心の注意を払って、
丁寧に論述していきましょう。
【出題形式】
「課題文」(稀に複数の文章で構成される年度もあります。
直近では2012年度)が示され、それに関しての設問2題が
完全に定着しています。
例年、設問Ⅰは「課題文」の「内容理解」を問い、
「主旨(論旨)」を過不足なくまとめる「要約問題」(純粋な「要約」ではなく
「論点」「視点」が提示される年度もあります)で「指定字数」は「300~360字以内」
(2021年度のみ何故か「320~400字以内」でした)、設問Ⅱは「課題文」に就いての
受験生自身の「見解」を問う「論述問題」(「論点」指定等の「設問条件」あり)で
「指定字数」は「320~400字以内」となっています。
尚、2012年度以降「指定字数」は一定ですが(2021年度は除く)、
以前は変更が繰り返されていたので、注意する必要があります。
【小論文試験を攻略するための対策】
<知識>
「小論文」だから「知識」は無用、とは無論なりません。
硬質な「課題文」を理解し咀嚼する為には、
難解な語句や頻出テーマに関する「キーワード」を読み解く「知識」が
当然必要になります。
また、「論述」での「誤字・脱字」は確実に「減点要素」であり、
逆に的確な「表現力」は「加点要素」に結びつきます。
従って、「漢字」ひとつたりとも疎かにはできず、
高度な語彙力を養成する必要があります。
その為には、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。
「共通テスト(センター試験)」の「漢字問題」(要は「同音異字」「同訓異字」の判別)が
「基礎的語彙力」のバロメーターとなります。
最低10年分以上の過去問をこなしましょう。
その結果次第で、具体的な学習を進めていきましょう。
尚、以下のサイトは「漢字問題」だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html
<読解>
「小論文」といっても「課題文」が示され、それに就いての「設問」として
「要約」「論述」をするのだから、その点では「現代文」の問題と
捉えなくてはいけません。
課題としての「論説文(評論文)」の内容をいかに正確に読み取るかが
最優先となります。
そこで重要なのが、「最重要解法」である「Nの法則」の習得です。
本文を「序論」「本論」「結論」に分け、「論旨」が述べられている
「序論部」「結論部」の「対応関係」および「本論部」での
「段落相互関係」に着目して読解するという手法です。
これを完璧に理解、定着させ、応用できるようになるまで
問題練習を重ねることが重要です。
無論、他の「解法」も同様です。
<要約>
設問Ⅰは単なる「主旨(論旨)要約」ではなく限定的な「論点」「視点」が
提示される場合があります。
そうしたときは、そこに焦点を絞って「主旨(論旨)」をまとめる必要があります。
先ずは、「参考書」などを活用して、あらゆる「論点」「視点」を即座に
把握できるようになるまで、「現代文」の「解法」に習熟しましょう。
その上で、多くの「問題集」に記されている「要約」や「問題文の要旨」等を
活用して「記述練習」を重ねましょう。
<論述>
設問Ⅱの「論述」は「小論文」としては指定字数が少ない。
その中で「自らの見解」を的確に論述する為には、
「構成メモ」の作成が欠かせません。
頭の中のイメージを実際に記して視覚化し、
客観的に捉えるという作業です。
最重要となる「論旨」、そして、それを説明する為の様々な
「論点」「視点」を思いつくままに並べ、それらを整理し、
チャート化していきましょう。
その上で、「頭括型」の「論述」としてまとめるべくそれぞれの
「要素」を整理し、「序論」「本論」「結論」のバランス(原則的には1:2:1)
を整えます。
こうした「構成メモ」を作成することを繰り返し練習していきましょう。
兎にも角にも「構成メモ」が成否を分けると心得ましょう。
あとは実際の「論述練習」ですが、無論、「添削指導」を受けることは必須です。
【お薦めの問題集】
ここからは、勉強に役立つ問題集をご紹介します。
問題集には相性がありますので、できるかぎり
書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここでは問題集を知識編、読解力編、要約問題編、
見解論述問題編に分けてご紹介します。
<知識>
①『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)
②『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
③『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
④『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)。
前項の「センター試験(漢字問題)」チェックで、
5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、
7割は(3)から、8割は(4)から始めるのが目安です。
反復練習して完全習得させましょう。
特に(4)では、「キーワード編」のみならず
「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。
<読解力>
①『現代文読解力の開発講座(新装版)』(駿台文庫
②『現代文解答力の開発講座』(駿台文庫)
①②は中級レベルです。
文章を客観的に捉える術が丁寧に説明されており、
GMARCHから慶應へのステップアップ段階の1冊です。
③『現代文と格闘する(三訂版)』(河合出版)
上級レベルです。
「文章を読み繋ぐ」ことを主眼として、その為のシンプルな「視点」を
提案しています。文学部の「課題文」を確実に読解する1冊です。
<要約問題>
①『[記述篇]現代文のトレーニング[改訂版]』(Z会出版)
中級レベルです。
頻出テーマに沿った問題構成で、「完成度」を自己採点で把握できます。
文学部の「要約問題」に習熟するための一冊です。
②『上級現代文Ⅰ・Ⅱ』(ピアソン桐原)
最終レベルです。
自らの「解答の欠点」を「採点者の視点」でチェックできます。
「段落要旨」や「全文要約」の他に「参考図書」も紹介されています。
文学部「要約問題」対策に万全を期す二冊です。
<見解論述問題>
①『小論文を学ぶ――知の構築のために』(山川出版社)
上級レベルです。
「読みと書きの技術論」「小論文に必要な知の構築」「実践演習を通じての知の習得」
の3部構成で、本学部で8割以上の得点ゲットをターゲットに据える一冊です。
②『小論文 テーマ別課題文集 21世紀を生きる〈改訂版〉』(駿台文庫)
最終レベルです。
「主要頻出テーマ」ごとの「論点整理」「キーワード解説」が充実しています。
万全を期すための一冊です。
(八千代緑が丘校 轟)
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