記事一覧

慶應義塾大学 文学部 自主応募制 傾向と対策 Part2

こんにちは。
八千代緑が丘校の轟です。

では、前回に引き続き、
今回は慶應義塾大学 文学部 自主応募制による
推薦入学者選考の総合考査Ⅱについて書かせて
頂きたいと思います。


<総合考査Ⅱの傾向と対策>
【制限時間】
 60分

【構成】
 400字の意見提示型の小論文。

【特徵】
 2012年以前は数行の設問に対して回答する形式でしたが、2013年以降は、
 5~10行程度の課題文を読んだ上で、その文章のテーマやキーワードに
 関して論述する形式が増えています。

【対策】
 考査IⅡで重要になるのは、哲学に関する知識の量ではなく、
 哲学的な視点で物事を捉え、考えを深める力です。

 テーマとなっている言葉の意味を問い直し、
 どのような角度から思考を深めたかが読み手に伝わるように
 意識して書きましょう。

 哲学的な思考に慣れていない人は、
 まずは辞書的な意味を手がかりに自身の定義を展開し、
 具体例を付与しながら考えを深めるという手法で基礎固めをする

 良いでしょう。

 また、近年頻出の課題文付与型問題では、設問となっているテーマや
 キーワードの意味が文章内で説明されています。
 このタイプの問題が出題されたら、テーマやキーワードと関連する文章内の
 別のキーワードに注目しましょう。
 それぞれを対比させたり、それぞれの言葉の関係性について考察したりなど、
 『どのような深め方をするか』
で差別化を図ることができます。

 また、慶應義塾大学 文学部の総合考査は時事問題や背景知識を
 いかに多く知っているかが合否を分けると思われがちですが、
 知識量は合否に直接は影響しません。
 まだ哲学を詳しく学んでいない受験生たちの知識量よりも、
 哲学的に物事を考える姿勢の方が、大学入学後の成長の可能性を
 測る上でより本質的な判断基準となるから
です。
 そのため、後者を身につけることを意識して受験勉強に臨みましょう。


<お薦めの書籍>
では最後に、総合考査Ⅱに向けたお薦めの書籍を
ご紹介します。

哲学的に物事を捉えて考える姿勢を身につけるために、
何をすれば良いのか。

ひとつの有効な手段は、そのような姿勢で物事を問うている本に
多く触れ、物事の見方や考え方を学び、日常的に実践することです。

注意すべきは「哲学の知識」が多く載っている本を選ぶのではなく、
「哲学に物事をどう 捉えるかを学べる本や、
 哲学的に考えをどう深めるかについて考察された本」

を選ぶこと。

知識ではなく、姿勢を吸収することを意識しましょう。

このような観点から推薦するのは、下記の2冊の書籍です。

【1冊目】
タイトル:14歳からの哲学 考えるための教科書
著者  :池田 晶子
出版社 :トランスビュー
ファイル 4209-1.png

タイトルの通り、中学生程度の年齢の読者を想定した本であり、
非常に読みやすい文体で書かれています。

しかし、取り扱われている 内容はどれも読み応え抜群です。

この本の最も大きな魅力は、多くの人々にとって
あまりにも当たり前であるとされている 概念について、
著者の視点をベースに、一からそれらを考え直すプロセスを
体験できると ころです。

「考える」に関する考察から始まり、
「正しく考えるとはどういうことか」を示 した上で、
「言葉」や「自分」など、抽象度が高く身近だからこそ、
深掘りされることの 少ない概念について、一つひとつ考察を深めます。

池田さんは、言葉にまとわりつく「一般的な意味」の手垢を丹念に洗い落とし、
「こは何か」をまっすぐ問い続ける稀有な哲学者です。

「どう見るか」「どう考えるか」に悩んだとき、彼女の著書は大きなヒントに
なると思います。


【2冊目】
タイトル:愛するということ
著者  :エーリッヒ・フロム
出版社 :紀伊國屋書店
ファイル 4209-2.png

1冊目の『14歳からの哲学』が哲学的な視点で物事を捉える姿勢を
学ぶ本であるとすれば、『愛するということ』は、
「一つの抽象的なテーマを具体的に深める姿勢」を学べる本です。

この書籍も、多くの人々にとって非常に身近ながら抽象的なテーマである
「愛」を取り扱 います。
著者であるエーリッヒ・フロムは、多くの人々が持つ「愛」に関する
認識の誤りを指摘した上で、自身の考える「愛」について論を展開します。

この本の特徴は、イメージしやすい具体例を交えながら
「なぜその考えに至ったのか」が 多角的かつ丁寧に述べられている点です。
エーリッヒ・フロムの思考の軌跡を取りこぼさずに辿ることを意識しながら
読むことで、自然と「哲学的に考えを深めるとはどう考えることか」を
体験することができます。

また、「愛」という誰にとっても身近かつ重要なテーマを取り扱い、
かつ複雑な内容も常 に平易な言葉で語られているため、
繰り返し読むことが苦になりません。

一朝一夕で身につくものではないため、そのような観点から見ても、
この本を総合考査の対策として常に手元に置き繰り返し読み返すのは
非常に有意義であると言えると思います。

推薦入試に向けた準備を通して得られる学びは、
きっと合否という結果以上に大きな財産をあなたに
残してくれると思います。

慶應義塾大学 文学部 自主応募制による推薦入学者選考
を受験する受験生の皆さんの健闘を祈っています。

(八千代緑が丘校 轟)

=======================
10/27全国統一中学生テスト開催!詳細・お申込みはこちら!
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/zentochu/

11/4全国統一高校生テスト開催!詳細・お申込みはこちら!
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/zentoko/

一日体験の詳細・お申し込みはこちら👇
https://www.jasmec.co.jp/toshin/event/taiken/

<八千代緑が丘校 校舎紹介ページ>
http://www.jasmec.co.jp/koushaguide/pym.htm

YouTubeはこちらから👇
https://youtu.be/KOoM-l4YrOE

★Instagramやってます★
フォローお願いします👇
https://www.instagram.com/honshin_premium/
=======================