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3世紀たっても色あせない!?

こんにちは。
八千代緑が丘校 轟です。

昨日のブログでは
『2020年の京都大学 文系数学 前期の第5問と
 2022年の共通テスト 数学ⅠA 第3問で
 共通の背景は何?』
といったところで終わりましたが、
今日はその続きを書かせて頂きたいと思います。

それは、完全順列(攪乱順列)とか、
モンモールの問題と呼ばれる問題で、
元の問題はこちら↓

「n人に当てた手紙を、n人の宛先を書いた封筒に
 ランダムに入れるとき、手紙がすべて違う人宛に
 なってしまう場合の数を求めよ。』

この問題は1708 年にモンモールが、
n = 13 の場合の問題として提唱したのです。

一般にn 人の場合において解決したのが、かの有名な
Leonhard Euler(レオンハルト・オイラー)です。

この完全順列の問題について、漸化式を導くことが
できるのですが、それについては、2004年に
東京工業大学の後期試験で出題されました。

こちら↓

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場所1 から場所n に異なるn 個のものが並んでいる。
これらを並び替えてどれもが元の位置にならないようにする
方法の総数をD(n) とする。ただし、n ≧ 2 とする。

(1) n = 4 の場合の並べ替え方をすべて書き出して、
  D(4) を求めよ。

(2) n ≧ 4 に対して
  D(n)=(n – 1){D(n – 2)+ D(n – 1)}
  を証明せよ。
*******************************************************

昨日、京都大学の過去問についての質問に来たAくんには
D(n)=(n – 1){D(n – 2)+ D(n – 1)} (n ≧ 4) …(※)
の式の証明について考えてもらい、自力で導出できるように
教えさせて頂きました。

(※)の式をうまく活用することができれば、
2020年の京都大学 文系数学 前期の第5問も
2022年の共通テスト 数学ⅠA 第3問も
すんなりと答えを導くことができると思いますので、
ぜひ、試してみて下さい。

ファイル 4014-1.jpg ファイル 4014-2.jpg

ただし、私は、今回の完全順列のように、
入試問題の背景となっている問題の知識を知っていると
入試問題をすんなりと解けるようになりますよという
ことをお伝えしたいわけではありません。

2020年の京都大学 文系数学 前期の第5問も
2022年の共通テスト 数学ⅠA 第3問も
完全順列の知識を知らなくても、
十分に解くことができます。
(共通テストでは誘導も付いていますし…。)

入試問題の背景についても楽しみながら、
かつ、それを知らなくても、愚直に考えて
問題を解けるような思考力を磨いていくことが
大切です。

この夏期講習期間、考えに考え抜いて、
真の思考力を身に付けていきましょう!

(八千代緑が丘校 轟)

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