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字とお部屋って一緒??

面談や電話相談でよく質問される内容。「先生、うちの子字が汚くて読めないんです…」「漢字間違いや計算ミスがひどくて…」

「そう!うちもそうなの!」と思われている方、いらっしゃるのではないでしょうか。指導をしていると出てくる永遠の課題でもあります。これはどういう原理なのでしょう??

「字をきれいに書いてみて」と言うとちゃんと読める字を書けるんですよね。でも効果は一時的で、ちょっと目を離すと象形文字(古代の中国で使われた、原始的な形だけで表した文字の原型)のような解読不能な文字を書いていて結局怒ることになり…。そんなことの繰り返しだと思います。

私は、文字が汚いのは「書けない」のではなく「書くのを面倒くさがっているから」だと思っています。お部屋に例えるとわかりやすいかな。みんなのお部屋、散らかってない??みんなは散らかってても別にいいやと思っているかもしれない。でもお母さんがお部屋に入ってきたら、「何この部屋、早く掃除しなさい!」って言われますよね。渋々掃除するけれど、結局2,3日したらすぐ元通り。原理は字と一緒。「面倒くさいから」です。

でもちょっと待って。もしお部屋にだれかおうちの人以外の人が来たらどうする??漫画やお菓子の食べかす、ゲームが散らかっていたらどう思われる??「まずい!ちゃんと掃除しなきゃ!」って意識的に掃除しますよね。

字も一緒。受験では今まで習ってきたことを「文字」にして答案に書き、学校に提出するわけです。知識以外に、字も採点対象になると言っていいでしょう。勉強は3年間積み重ねてきたものを見られるわけですが、じゃあ字は??入試の時だけきれいに書ける??きれいに書くことを意識するあまり時間が無くなったり、今まで汚く書いてきたから漢字や計算がちゃんと書けなくてポロポロミスをしたりするかもしれない。字も今までの積み重ねを見られているのです。

掃除も字を書くのも、最初はめんどくさがって時間がかかるかもしれません。でも、慣れてくると効率化されて素早くきれいにできるようになります。それを普段の宿題やテストで練習をしているのです。
宿題で先生から「字が汚いよ」とノートに突っ込まれている人もいるけれど、ノートは「人に見られている自分の部屋」だと思いましょう。そうしたらきれいに書くように意識するし、「ここは大丈夫?」「これは変じゃないかな?」と注意して問題を解くことにもつながります。

字がきれいな人でミスが多い人も同様。「見られている」のは字だけではありません。整然とノートに書いてあるように見えるけれど、きれいに書くこと「だけ」に意識が行ってしまうと、実は計算を丁寧にやっていないとか、漢字間違いを○にしたまま進んでいるとか、細かいところでのミスを誘発します。掃除だと、見た目はきれいだけど押入れの中にただ押し込めているだけ、みたいな感じかな。

ノートやテスト解答用紙は、自分をアピールする唯一の場です。「人に見られている」ということを意識すると、取り組むことが大きく変わります。ぜひおうちでも実践してみてください。

(sirius鎌取教室長 中島)

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