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[巻頭言2015/06より] 塾の本道

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2015年06月号)

塾の本道

 先日、大阪で、塾業界誌主催のセミナーで講演をする機会があった。お笑いの関西、強いアウェイ感のプレッシャーの中で話をした。恐るべし、大阪(笑)。

 コンサルタントの方から依頼されてお話したのだが、いただいたテーマは、塾として本当にやるべきことは何かというもの。生徒募集のテクニックの研究ばかりやっていないで、教育の本道、授業や教務に力を入れましょうということをお話しした。そもそも塾なのだから、至極当たり前の話なのだが、わざわざ指名されて話をしに行くくらい、当たり前のことをやっていない塾が少なくないということだ。

 また、せっかくの機会なので、地元の塾の皆様と交流しようと、セミナーの合間などに、名刺交換とご挨拶だけでなく、少々質問などにもお答えした。その中で、退塾率の低さに驚かれての質問を受けた。その話は、講演の中では触れていないのだが、コンサルタントの方から直接聞いたらしい。うちの塾の率が決して低いとは思っていないのだが、大手だけでなく個人塾も含めて、他塾の標準の数分の一で驚かれることが少なくない。しかし、これは単なる結果であり、その前に、生徒や保護者の満足がなければ、結果にはつながらない。やるべきことを、ひとり一人に丁寧にできているかが問われているのだ。他と比較して高い低いと競っても意味はない。まだまだひとり一人にできていないこと、もっとできることはたくさんあるはずだ。他からの評価に甘え傲慢になることなく、改めて、ひとり一人の満足度を上げる努力をしよう、頑張ろうと決意して帰ってきた。

 まだまだ、至らぬ点も少なくないと思います。保護者会や電話相談、面談などの際に、お気づきの点など、ぜひご指摘ください。

※この内容は2015/06塾だよりに掲載したものです。
 珍しく、不用意に、他社を批判的視点で書いていて反省...。比較すべきは、過去の自分たちと現在、または現在と未来の自分たちであろう。
 とはいうものの、自分たちしか見ていなければ、視点も偏り、客観的な自分たちの立ち位置や欠点も見えなくなる危険もある。コロナ禍で何年間か止まってしまったものが少なくないが、そういう意味での他者との交わりの機会が大きく失われていて、まだまだ戻らないのは大きい。
 今年に入って、ようやく、他社との訪問の交流や、会合なども動き出してきた。とくにスタッフを連れての見学訪問や、他社からの訪問は、情報交換・意見交換などもあり、私たちの大きな成長の機会となったはずだ。
 ただ、機会は戻っても、スタッフたちの経験値は下がっていたり、新しいメンバーも増えたりで、学びや気づきの質のレベルを戻すのには、少々時間と量はかかるだろう。
 まだまだ、これから。頑張ろう。

先日、関西からご訪問の他塾の方からいただいたお土産
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