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[巻頭言2015/01より] なんのために勉強するのか?!

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2015年01月号)

なんのために勉強するのか?!

 新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 既に、新年の計をお立てになっただろうか。今年はこうするぞ! と目標を立てても、ついついそのまま何も変えられずに終わった経験は、みな少なくないだろう。どんな目標も、まず強く決意し、常に意識し続けていなければ機能しない。そのためには、明確な数値と期限を伴うほど、よいと言われている。

 ただし、目標の前に、目的が大切だ。「なんのために」するのか、そのWhyが一番大切だ。大人の仕事でも、子供たちの勉強でもそれは全く同じ。何事も、まず、意義目的を明確にすることから始めなければいけない。そしてその次にそれを実現するための目標を明確に立てるのだ。

 ここでいう目的はいわゆる「夢」というのとはちょっと異なる。「使命」と呼ぶのが、ふさわしいかもしれない。勉強の世界で培った能力を生かして将来活躍するはずの子供たちが持つべき本当の使命は、「ノブレス・オブリージュ」(仏語=noblesse oblige, 英語ではnoble obligationと訳される)ではないだろうか。「高貴なる義務」と翻訳されるが、「将来、勉強を通して磨いた力で活躍する人たちに与えられた才能は、周りの人々を幸せにするために与えられたと考えよ」という意味ととらえればわかりやすい。与えられた才能は、独り占めしてはいけない。その才能は、いつか誰かを幸せにするために、磨くことが必要だ。その磨くことに最も効果のある方法、それが勉強なのだ。勉強は自分のためではなく、未来に出会う人たちのためにするのだ。

 新年の初め、心を新たに、以上のようなメッセージを、ぜひお子様にお伝えください。親の信念が、子供をまっすぐに成長させます。

※この内容は2015/01塾だよりに掲載したものです。

 将来、世の中で、世のため人のために活躍するための力を磨くには、「勉強」は非常によい方法だ。長い年月をかけて一般的な学力の基礎を磨くための義務教育、より高度な専門教育に進むために必要となる知識や考え方を磨くための高等教育、そして専門的な力を磨くための専門教育と、段階を踏んで伸ばすように組み上げられてきた。
 もちろん、社会で活躍を期待される仕事は多様であり、高い学力を必要とする仕事が高貴だと主張しているわけではない。また将来必要な力は勉強だけで磨けるものでもないが、少なくとも現代の日本社会では、勉強を通して培った高度な学ぶ力が有効な仕事の割合は非常に高い。
 勉強によって得られる能力は遺伝的要素より後天的要素の影響が強い。強く願いやり続ければ、素晴らしい高みを目指すことが可能なはずだ。そして、その勉強によって得た力を、将来、利他のために活かし続け、活躍することを願う。
 まずは学ぶことを楽しいと感じることから始めてほしい。やり続けるには目的意識や目標設定よりも、楽しく好きであることが原動力となる。使命となるのはずっと後でよい。