Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2014年02月号)
受験は団体戦!
入試シーズンの前哨戦、序盤戦を終えて、いよいよ中盤戦から後半戦である。これがお手元に届くころには、中学入試はいよいよ最後の難関、都内入試と県内2次、高校入試は私立高校の後期入試から公立高校前期入試へ、大学入試は私大個別試験スタートの時期だろう。
ここまで絶好調の生徒、第一志望をすでに勝ち取った生徒もいるが、なかなか望みの結果を残せていない生徒もいるはずだ。しかし、結果が出ない時こそチャンス。試練こそが人を鍛える。そして乗り越えられない試練は与えられない。
試練の漢字の通り、試され練られている。鍛練の時、すなわち力が一番伸びるのは入試の本番の最中だ。その時の気づきや成長は、その時の試験では発揮できないが、それを糧にすれば、翌日以降の入試に生きてくる。本番の感覚は、本番の緊張感の中でしか体験できない。決して逃げることなく果敢にチャレンジしてほしい。
高校サッカー選手権決勝戦の劇的な逆転をご覧になった方も多いと思う。諦めない気持ちが奇跡を起こす。そして、あと少しだと思う気持ちは心にブレーキをかける。まだまだゴールはずっと先。決してくじけることなく駆け抜けてほしい。
毎年繰り返して言っているが、受験は団体戦。一人では気力が充実した時間を維持することは難しい。本当の意味でのライバルたちと切磋琢磨する環境が大切。周りのやる気が「磁場」を作り、より大きなやる気を引き出す。そしてその周りのためにも、自分が必死に頑張る。自分の頑張る姿で、周りによい影響を与えて、周りのやる気を引き出すくらいに頑張ろうと決意する。仲間のためにと誓う。
脳科学の実証実験では、「誰かのため」と利他の気持ちで頑張る時が、脳が一番活性化することは明らかなのだ。そしてその時が一番諦めない時だ。受験は団体戦!!
今年もやります! 千葉テレビ公立高校入試解答解説の番組を今年も生放送で担当させていただきます。少しでも受験生たちへの励みになるよう頑張って準備します。ご期待ください。
※この内容は2014/02塾だよりに掲載したものです。
ちょうど、東進主催の全国統一高校生テストと全国統一中学生テスト、四谷大塚主催の全国統一小学生テストが近づいてきている時期だ。
その小学生テストのCM動画の中で、「テストを受験しているときが一番学力が伸びるって、一体どういうことなんですか?」と小学生が質問するものがある。https://www.youtube.com/watch?v=OuIJ4y5EF-I&t=3s
CMとしての演出(笑)については、さておき...。
実際に、試験に限らず、どんなことでも、本番でしか得られない体験は少なくない。一発勝負しかできないことでも、ある程度の同様の体験があれば、十分にイメージして事前にトレーニングはできる。ただし、そのトレーニングで大切なことは、そこから得られた気づきや改善点をきちんと次までに対策すること。そしてそのために、その瞬間が二度と取り返せない気持ちで真剣に臨まなければならないこと。
それは、例えば、避難訓練などでも同じと言える。参加者が手順をルーティーンとして落とし込むための訓練にも意味はあるが、形だけの訓練では意味がないはずだ。
普段の環境とは異なるところで受ける「大きな模擬試験」の重要性もそこにある。また、入試もでるきなら受験校を段階に並べる受験作戦を立てることを薦める点も同じ。
だが、それにも増して「受験」自体にも意義はあると思うのだ。大学入試では、推薦入試やAO入試などのいわゆる総合型選抜で入学する生徒の方が多数派になった。多面的な能力を評価しようという選抜自体の理念は悪くないと思うが、少々、大学受験自体を「ゴール」として重きを置き過ぎ、できるだけ容易にゴールするための手段としての論議が少なくない気もする。
受験、そして大学入学後も成長するための連続した過程であるととらえるなら、受験も成長のための通過すべき「試練」として受け入れ、真正面から経験することも、その先の人生には重要であると考えるがいかがであろうか。
「受験」で問われているのは単なる知識や表面的な学力ではないはずだ。
毎年繰り返しで書いている本題の「受験は団体戦」に関連した小学生の質問(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=Oif1kf1uVNw&t=57s