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[巻頭言2013/05より] ブラスのメッセージ

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Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2013年05月号)

プラスのメッセージ

 別ページ報告の通り、難関中学高校受験研究会Special Programを開催した(今年もたくさんの保護者の皆様にご参加いただきありがとうございました)。その中の入試報告の部分を見ていて、改めて思ったのだが、今年の卒業生たちはとてもよく頑張って成果を掴んでくれた。全体の合格者数の数字だけ見ているだけではあまり気づかないが、ひとり一人の進学結果、誰がどこに進学したかを見ていくと、よくわかる。とくに公立高校入試の実質不合格者数の少なさには、リハーサルの時点で、スタッフ一同唸った。これから難関大学受験研究会で報告する大学受験も合格者数だけ見ると去年ほど目立たないが、頑張ってくれたという点は同じである。

 しかし、私たちとしては、それに甘えてはいけない。まだまだもっと成果に繋げることができた要素はたくさんある。現状分析から目を逸らせてはいけない。自分たちにとって都合の悪いことも、きちんと正視することで、はじめて前進する糸口を、自らの手で見つけ出すことができるのだ。

 これは子供たちにとっても、全く同様である。うまくいかないとき、失敗したときこそ本当は大きなチャンスなのだ。悪かったところを逃げずに見ることができれば、自分で解決する方法に気づき行動に移すチャンスが生まれる。だが、その悪いところを素直に認めることこそ一番の難関。それは自己否定に繋がるからだ。本能的に回避してしまう。そしてまた同じような失敗を繰り返してしまう。
だからこそ、保護者が自己肯定感を強める役割が大切になる。自己肯定感が強ければ、自信を持って客観的に自分のマイナスを見つめられるようになる。どんなときでも、親からの肯定的なプラスのメッセージを積極的に伝えてほしいと願う。

 6月に高校部4校目の校舎、五井駅前校を開校します。前進すべき課題がたくさんあるが、一歩ずつ皆様のご期待に応えるように努力します。ご期待ください。

※この内容は2013/05塾だよりに掲載したものです。
 子供たちは「心の成長」によって大きな成果を生む。ただし、成長の過程での短期的成果に目を奪われると、長期的成果、もっと先の人生の大切なものを失うかもしれないことを、受験の指導者は心得て取り組まなければならないだろう。
 冒頭に出てくる難関中学高校受験研究会は、コロナ禍で形態を変えながら続けているが、数年前まで大ホールで、保護者のための講演会も組み込んで開催していたことは何度か触れた。毎年、さまざまな分野の専門家から、子育てに参考になる話をお聞きする会。この年は、小児科医であり、ベストセラー「子育てハッピーアドバイス」シリーズの著者である明橋大二先生をお招きして、お話をお聴きした。子供の自己肯定感の重要性と、それを高めるため具体的な声のかけ方の例を挙げながらの楽しいお話に、たくさんの参加された保護者の皆さまにご満足いただけた。
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 思春期・反抗期の子供は、声のかけ方の、ほんのわずかな違いで、大きく異なる反応をする。「売り言葉に買い言葉」がきっかけとなり、今まで思っていなかった考えを生み出し、口に出したことで引っ込みがつかず定着させ、道を大きく踏みはずすことにつながるかもしれない。やり直しはできないこともたくさんある。
ほとんどの親は、親の「プロ」ではない。子供の存在によって「親」となり、親として成長するチャンスをもらっている。子供を 正しく成長させるには、親としての成長が必要となる。
世の中の親たちは、その大切な役割を、日々試行錯誤し悩みながら頑張っている。
 少しでも、そのお役に立てるようにサポートしていきます。

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