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[巻頭言2020/07より] 技術の進化と本質の親和

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2020年07月号)
技術の進化と本質の親和

 GIGAスクール構想が先倒しとなった。文部科学省が昨年末公表した、学校でPC/タブレットを配布し、電子教科書や学習アプリ等を積極的に利用する計画だ(GIGAとはGlobal and Innovation Gateway for Allの略)。2023年度末までに児童生徒1人1台の端末を配布、学校に高速大容量ネットワークを整備する予定だったのが、コロナ禍を受けて、今年度末までに一気に完了へと前倒しとなった。実際には、各自治体が実施(国は補助金)予定で、既に機種決定し発表した自治体もある。今回は1人1台の期間貸与(?)になると思われる。この類の試みは今までにも幾多あり、無駄になったケースも少なくない。今回は持続的に活用されることを祈る。

 だが、これで教育の「本質」が変わるものではないと思う。ツールの変化、すなわち「手段」の変化が、「本質」自体を変えてしまうことはないはずだ。

 ただ、ディープラーニング以降、Aiの進化スピードも加速している。現状でも、単なる単純繰り返しを超え、創造を伴わない範囲ならば「判断」の部分まで、かなりのものがAiに置き換え可能となってきた。

 それらの状況を睨み、私たちも技術革新へと、情報収集し研究検討してきた。今回のコロナ禍で、なんとか早急に対処できたのも、その準備の成果かもしれない。大学受験部の東進本部開発のオンライン学習は、現状では最善で頭抜けていると確信している。また見かけだけのAiをうたう学習関連アプリが少なくない中で、小中学生対象に導入したMonoxerは、数少ない本物のディープラーニング技術のAiである。発展途上のシステムのため、私たちの学習メソッドとの親和がとれるまで多少時間はかかるが、塾生一人ひとりに対しても使い込むことで、学習効果が高まることは間違いないと確信している。

 今後も試行錯誤しますが、積極的に進化を取り入れると同時に、本質を大切にしていきます。長い目でご覧ください(経産省から㈳全国学習塾協会への説明によるとGIGAスクール端末は家庭利用も前提で、塾アプリ等も利用可能の見込みとのこと)。

(6月から通常体制に戻ることができました。皆様のご理解ご協力に感謝します。)

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