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今の勉強と同一地平線上にあるもの

こんにちは。土気駅北口校教務の松浦です。
先日、2017ノーベル物理学賞が発表されました。
授賞理由は、「レーザー干渉計LIGOを用いた重力波観測への多大なる貢献」。
この観測チームに参加している日本人の一人が、米カリフォルニア工科大上席研究員の新井宏二博士です。

重力波を初観測した一辺4kmのレーザー干渉計LIGOは
「地球から太陽までの間で、空間が水素原子1つ分ほどひずんだ以下」の小さなひずみを観測できるほど高感度の装置。
検出装置内の機器のブレは天敵です。地面の動きなどで機器がぶれてしまう。
そのブレをレーザー光から読み取り、装置が最良の状態を保つようにする制御の新方式を考案したのが、新井博士なのです。

ファイル 1583-1.jpg
ファイル 1583-2.jpg
何の写真だと思いますか?
一枚目は、「ピンホール付き段ボール箱」
二枚目は、「手動撮影による日食のタイムラプス写真」
今年8月21日にアメリカ合衆国で日食が観測された際に、新井博士がFacebookにアップしたものです。

新井博士と私は中高で同級の縁。
「最先端機器による重力波の観測」に携わっている新井君が、
喜々として「ピンホールカメラで日食を撮影」している。
そのギャップが面白くて、個人的に質問してみました。

新井君のリプは、
「そうですね、なんというか、家と仕事でやってることと同じじゃん!みたいな。 
(中略)
だから、高校生~大学院生と話す機会があるときは、本質的には学校でやったりしていることに連続した先に、研究の実験があることは話したりします。」

「子どものころからの興味や夢」「学校で習っていることや受験勉強」「実社会での仕事や研究」は、別次元のものではなく、全て同じ地平線上にある。そこに境界線は無い。
博士から諸君へのメッセージです。
※本記事使用の写真および文言は、すべて新井宏二博士本人の事前の承諾を得て使用しています。

苦しいとき、あせっている時ほど、初心忘るべからず。
センター試験まであと100日!がんばれ受験生!

(土気駅北口校教務 松浦)