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自戒を込めて

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小学5年生、月例テストの順位表に興味津々です。

さて、最近、気づいたことがあります。
新しく塾に入ってきた人の中には、算数や数学の問題で、速さを「みはじ」(きはじ)という図を書いて出そうとする人が一定数いるということです。
「み」(道のり、距離)=は(速さ)×じ(時間)という図で、その図だけ覚えておけば、何も考えずとも自動的に答えが出せるというものです。

私は算数・数学担当ではありませんが、これを見て残念に思いました。速さとは、「時間当たりにどれだけ進むか」であり、それに時間をかければどれだけの距離進んだか出ます。このように、「距離」「速さ」「時間」という言葉の意味を考えれば、こんな図など書かなくてもできるようになるはずです。

この図を書けば、確かに手っ取り早く問題は解けるようになるでしょう。しかし、その子の将来はどうなるのでしょうか。まさか、高校、大学、その先に進んだ後も、速さを計算するのに「みはじ」を書くのでしょうか。

学問に王道なし。ただ解き方を覚えさせれば、手っ取り早くできるようになるでしょうし、教える側としては生徒が早くできるようになった方が楽ですから、つい「解き方をおぼえなさい」という方向に走ってしまいがちです。しかし、教える側がそうすることで、その子の将来にとってマイナスになるようなことをしてはいけない、と自戒を込めて思ったのでした。

(ismユーカリが丘教室長 河澄)