「誉めてあげようね」と子どもたちに言うことがあります。
誰かを、ではなく「自分を」です。
自分で自分を誉めてあげましょう。
人間は成長の過程で「承認欲求」が生まれます。
他人に認めてもらったり、褒めてもらったりしたいという気持ちです。
調べてみると「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい欲求」と出てきます。
この承認欲求は、人間を成長させることができます。
もっと自分を高めていこう!という向上心につながりますし、人に認めてもらうことで自信になることもあります。
ですが…
承認欲求は、強すぎると逆に苦しいものになります。
他人に認められることで、自分に価値があると感じるということは、他人の評価に縛られることになるからです。
周りの目を気にしてふるまったり、他人ありきの自分になってしまったり、周囲の人に依存することになります。
そして、満たされることは決してありません。
もっと、もっと…とどんどん欲しくなります。
常に周りを気にかけて、自分を制限して、気づいたら苦しくなっています。
求められる自分になろうと無理をすれば、どこかで限界が来てしまうでしょう。
大切なのは、自分が自分を認めてあげることです。
他人を気にして、自分のことをおろそかにしない。
自分で、自分を認める。
そこまでいかなくても、誉めてあげる。
どんな自分なら好きか、どんな自分になりたいか。
多分そこには、誰かに寄りかかったりすがったりする自分はいないはずです。
勉強にしろ何にしろ、自分が誇れる自分になっていきましょう。
もし今の自分を誉められないなと思うなら、今ここから「自分に褒められる自分」を目指してみてください。
他人の評価を求めるより、ずっと気持ちは軽いはず。
人は、他人を変えることはできませんが、自分が変わることはできます。
そう簡単ではないかもしれません。時間もかかるでしょう。
自分が嫌になったり、自暴自棄になったりするかもしれません。
ですが、いつか必ず「そんなこともあったなぁ」と思いだす日がやってきます。
そんな自分がかわいいと思える瞬間がきます。
自分を誉めてあげてください。
(教務 風野)