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千里の道も一歩より

国語力といえば、読解力!と一般的にはよく言われます。
国語において、確かに読解力は必要です。
しかし、読解力と並んで大きな比重を占めているのが「語彙力」です。

語彙力とは、「その単語の意味を知っている」ことに加えて、「その単語を正しく使う」ことができる力のことです。
この語彙力というものは日常会話ではなかなか鍛えることが難しいものです。
なぜなら、日常会話ではお互いに知っている言葉を使ったほうが意思の疎通がスムーズになるため、自然と知らない言葉はなかなか使わないようになります。
趣味としての読書でも、知らない単語や読めない単語が出てきても文章全体の文脈から何となくの意味を無意識に推測したり、意味を深く追求しないまま読み進めたりすることが多いため、あまり「その単語は知らないから身に着けよう」とはなりません。
(第一趣味の読書の場合、先の展開が気になって目の前の一単語を追うことはしないものですし、それが悪いというわけでもありません。趣味の読書は楽しむためのものであり、心を豊かにするためのものなのですから、知らない単語があってもその本を読んだことで何らかのものをその本から貰えればそれでいいのです)
しかし、国語のテストでは「知らない単語があっても問題ない」とは言い切れません。
全体の文脈を把握していればすべての問題が解けるというわけではありませんし、そもそも語句の意味を問う問題も出題されます。
多くの言葉を知っていたほうが文章を読むにも、理解するにもずっと早くなります。

では、語彙力とはどのように鍛えればよいのか?
方法は2つあります。
1つは文章読解の問題を兼ねて行うことです。
文章を読んでいるときに、知らない単語があったら線を引く。
すべての問題を解いて、マル付け直しをした後、線を引いておいた単語を辞書で引く。
そして、意味を覚える。
このとき、その単語に使われている漢字そのものの意味と関連付けると語句の意味も覚えやすくなります。
2つは漢字テストの勉強を兼ねて行うことです。
こちらがよりおすすめです。
文章を読みながらだと、前後の文脈から何となく意味が推測できる単語をわざわざ辞書で調べようとはあまりしません。
しかし、漢字テストならその単語しか出てきませんので、書き取り練習の際にかけなかった漢字を調べるついでに、意味が分からない漢字も調べると一石二鳥になります。

誉田進学塾では毎回の国語の時間や演習テストの時間に漢字テストを実施しています。
当然範囲はあらかじめ決まっており、その準備をしてからの実施です。
ただテストに合格するだけでなく、語彙力向上のためにも取り組もうと指導しています。
語彙力は日々のテスト、入試だけなく、社会人としても重要な力です。
日本語の単語は星の数ほどありますが、正しく使えれば使えるだけ自身の力になります。
鍛えるに早すぎるということはありません。
漢字テストでの語彙力向上、おすすめですよ!

(教務 森山)