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「勉強しなさい」「勉強やったの?」の効果

今日は、「勉強しなさい」「勉強やったの?」の効果についてお話します。

お家の方に言われたことはありませんか?
または、お子さんに言ったことはありませんか?

これはズバリ…呪いの言葉なのです…!
では実際に、太郎くん(仮)のお家をのぞいてみましょう。

お母さん「勉強したの?」
太郎くん「…やったよ~(ゲーム中)」
お母さん「やったなら、見せて」
太郎くん「今ゲームしてるから後で!」
お母さん「ゲームばっかりして!やってないんじゃないの?」
太郎くん「やったよ!もう、うるさいなぁ」
ケンカに突入。

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「勉強しなさい」と言われてやる勉強には、
①親に言われてからやるので、子どもは「やらされている」と感じる
②不快感のまま勉強するので、「勉強=嫌なもの」というイメージがつく
といったマイナスのポイントしかありません。
ズバリ、呪いの言葉!!

では、どうすれば良いか…
親御さんは、言わないこと。
子どもは、言われる前にやること。(とはいえ、これが難しいのだと思います。親御さんにとって…)

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子どもにとって、言われてやるのは、単純に負けたような感覚になりやすいのです。
勝負しているわけではありませんし、やらなければならないことも分かっています。
でも子どもごころは、やはり勝負ごとは勝ちたいですし、遊びたい気持ちの方がどうしたって大きいものです。

だって、しつこく言われる勉強より、遊びの方が楽しいですから!
楽しい方をやりたくなるのは、子どもも大人も同じだと思います。
そして、遊びを好きな気持ちは、子どもにとって大切な感情であり、否定してはいけないところでもあります。

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一方で中学生の場合は、勉強は大切だ!という感覚を持ちやすいです。
ただ、成績でモチベーションが下がりやすい年頃でもあります。
やっても分からない、やったところで上がらない…
だから、やっても意味がないという複雑な図式になります。

これに親からの「勉強しなさい」「勉強したの?」攻撃をすれば、あっという間に勉強離れを起こしてしまいます。
親に言われて癪だからやらないという、責任転嫁を起こしてしまうことすらあります。
(つまり、親がしつこく言ううちは、頑なにやらない!という意地です)

自分ではそれがおかしいことは分かっていたとしても、その負のループから抜け出すのは容易ではありません。
しかし、受験生になった時、ほとんどの子どもはそのループから自力で脱出できます。
それまで見守ることはとても骨を折るし、互いに苦痛な時期にもなりうることでしょう。

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しかし、そこを乗り越えてこそ、親子の絆が深まるのも間違いないと思います。
自立に向けて、複雑な心の揺らぎを耐えながら、子どもたちは成長していくのですから!

長くなりましたが、塾では勉強の管理が自分でできるように伝え続けています。
結局はそれが、受験にも将来にも、つながる勉強になるからです。

一生を通して、人は勉強しつづける生き物なのですよね。
そうであるなら勉強を楽しいと思って、前向きに取り組んでもらえることが、一番だと考えます。

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P.S.お家の方へ
呪いの言葉を言いそうになった時は…ひとつ深呼吸してください。
そして、塾にご連絡ください!
意外と、塾ではこの呪いの言葉は有効だったりします(他人であり、外部ということでルールとして通りやすい)。

お家は、子どもたちにとっては安心できる場所であり、素の自分をさらけだせる環境です。
お家の方だから、甘えられるのです。嫌だと主張できるのです。
ですから、そこはどうか子どもの味方であってください。

そして、呪いの言葉を使うかわりに、たくさんがんばりを誉めて、認めてほしいと思います。
よろしくお願いいたします!

(教務 風野)