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さぁ、激動の時代へ…

今日の中2は日清・日露戦争を扱いました。
いよいよ日本にも近代化の波が訪れます。

世界史において、近代社会への風はイギリスから吹き始めます。
どの国よりも早く市民革命による市民社会を実現し、
どの国よりも早く産業革命による資本主義社会を成立させたイギリスです。
そのイギリスを中心にヨーロッパ諸国、北アメリカの各国が追い付け追い越せと近代化し始めます。
そして、各国は帝国主義へと移行していきます。
欧米列強の庶民地として狙われたのがアジア諸国でした。
このころ、欧米からのプレッシャーを受けながら、必死に独立国として生き残ろうと考え、二度の戦争を潜り抜け、不平等条約改正を成し遂げ、植民地を獲得して、列強の一角にまで上り詰めたのが日本です。
日清戦争、日露戦争後、第一次世界大戦、第二次世界大戦と大きな戦争に日本は向かっていきます。

世界史において、多くの生徒が苦労するのは近現代史です。
その理由は国だけでなく、地域を超えて、世界規模でのかかわりが出てくることです。
例えば、日清戦争の原因は甲午農民戦争ですが、甲午農民戦争は欧米列強の清への植民地政策に端を発します。
そして、欧米列強の植民地政策は産業革命や市民革命、絶対王政にきっかけがあります。
このように、日本史上の出来事の原因をさかのぼると世界史に行きつきます。
日本史だけを学んでいると、この視点に気づきません。
だからこそ、世界単位の広い視点で学ぶことが重要です。

そこで必要になってくるのが「知識」と「論理」です。
よく社会は「暗記科目」ではないといわれます。
確かに、社会には暗記だけでは乗り越えられないものはたくさんあります。
ですが、暗記ゼロでもいけません。
なぜなら、歴史/地理における「つながり」はまずその出来事の「名前」を知らないと、整理ができないからです。
頭の中に知識を蓄え、それを頭の中で論理的につなげることが重要です。
知識を蓄えるには問題演習が一番です。
問題を繰り返し説くことで知識が定着していきます。
そして、論理を理解するには授業です。
授業では歴史でも地理でもその「つながり」がどのようなものなのか、を生徒自身に考えてもらいながら進めています。
授業で「そうなんだ~」と納得し、宿題で知識を定着させる。
この繰り返しが効果的です。
だからこそ、多くの中学生が苦労する近現代史を扱う中2の夏は特に「授業を休まず、宿題を直しまでやる」ということを重視してもらいたいと思います。
暑い日々が続きますが、体調には気を付けて、元気に登塾してください!
塾で待っていますよ!

(教務 森山)