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千葉中一次検査日 求められるのは?

きょうは県立千葉中の一次検査日でした。

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例年のことですが、千葉中の適性検査は難しい。
問題を開くとこんな感じです。
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パッと見のイメージでも伝わると思います。
とにかく情報量が多い。

今年の大問1は、循環型社会がテーマの問題でした。もちろん、いつもの通り知識は一切必要なし。与えられたたくさんの情報をもとに、その場で考える問題です。適性検査で求められる学力は、経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査(PISA)に近く、PISA型学力なんて呼ばれることもありますが、PISAでは、読解力を測る際に、連続型テキストだけでなく、非連続型テキストを重視しているのが特徴です。連続型テキストとは、いわゆる「本文・文章」のことで、非連続型テキストとは、「データを視覚的にした表現した図・グラフ、表・マトリクス、技術的な説明などの図、地図、書式など」のこと。文章だけでなく図表を交えながらの説明を、その場で理解し問いに答えられるかどうかという力をみようとしているのです。

算国理社の問題集をいくら解いても、なかなか養えない力で、対抗するには、いわゆる教科学習だけでなく、総合的な学力が求められます。日々の生活の中で、新聞やニュースを見るのもよいでしょうし、”大人との会話”も大変重要です。学校生活からも学ぶべきことがたくさんあります。実際、ことしの大問2は、図書委員になったとしたらどんな取り組みをするかを自分なりに考えるという問題が出題されました。
「学校の勉強はあてにならない」とか「何をやらせたらいいですか」というようなご質問を受けることが多々ありますが、わたしは、千葉中対策を10年続けてきた感触からすると、この質問にちょっと違和感をおぼえます。学校生活からしか学べないことは多く、行事や役割、集団生活そのもの自体、千葉中で求められる力に直結しています。「何をやらせたらいいか」と子ども自身に何かをやらせようとする前に、どれだけ子どもとの接点を多くするかを考えるべきです。勉強量がいくら多くても、大人との会話量が少ない子どもは、適性検査には向きません。
 
 
 
開校に合わせて取り組んできた千葉中対策特別講座は、手前味噌ですが、他のどんなプログラムよりも適性検査突破に近づくものだと自負しています。でも、それでも、対策でできることは、適性検査が求めていることの半分でしかありません。あとの半分は、「対策学習」ではなく、日々の生活や、どんな人物に成長しているかということなので。
 
 
結果はまだわかりませんが、受験生たち、よくがんばりました。
一次検査合格というクリスマスプレゼントをもらえたら、二次に向けてもう一頑張りしましょうね。

(中学受験事業部長 福田)