Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2012年05月号)
未来は素晴らしい!!
今年も難関高校受験研究会Special Programにたくさんの保護者の皆様にご参加いただきありがとうございました。竹内先生の講演も興味深かったが、控室での「なべつぐ」先生の参考書の話で盛り上がったことも楽しかった。
さて、どんな講演会でも、話を聞いてわかったつもりになっただけでは何も生み出さない。日々の実行のみが成果を生む。その意味では一昨年の篠原先生の脳科学の話は、私たちスタッフにとっても非常に意義深いものだった。その後、授業や生徒指導に脳科学の成果をさまざまな形で取り入れてきた。先生の話の中で「ゴールは近い」という言葉が脳には「否定語」として働くというものがあった。否定語は脳にとってブレーキを働かす効果があり、力が発揮できないという実証実験をされたというもの。脳にとっては自分自身の言葉が、一番影響力がある。子供が否定的な言葉を使わないようにするのも親の役割だ。そのために、親ができること、子供に話をするときは、否定批判はしない、常に肯定的に語る、そしてできれば素晴らしい未来を語ろう。
難関高校受験研究会Advanced Program、難関大学受験研究会も始まる。学年ごとの保護者の役割についてもお話します。ぜひご参加ください。
※この内容は2012/05塾だよりに掲載したものです。
冒頭の竹内先生とは、この年にご講演いただいたサイエンスライターの竹内薫先生のこと。テレビなどでもご活躍なので、ご存じであろう。当時フジテレビの「たけしのコマネチ大学数学科」という、数学の問題を真正面から取り扱ったクイズ番組が人気だった。クイズ番組などで、算数などが取り上げられることは少なくないが、テレビという構成上の制約のため少々瞬発的な問題がほとんどである。それに対して、この番組は、数学の問題を解く過程を、マス北野ことビートたけし対東大生の形でスポーツの実況中継風に放送し、解答と解説を竹内先生がするという7年半続いた人気番組だった。ただし深夜枠だったが...。
その竹内先生に、子供の勉強法についてご講演いただいたのだが、楽屋で数学の話をしていて「なべつぐ」の問題集の話で盛り上がり、講演の中でもちらっと触れていただいた。「なべつぐ」とは、昔予備校の名物講師だった渡辺次男氏が書かれた「なべつぐのあすなろ数学」という伝説の数学参考書問題集のこと。
個の問題集は受験生時代に使って衝撃を受け、のちに塾で指導する上で大きな影響を受けた。
コロナ禍で最初の緊急事態宣言のときに、GWをうちで楽しく過ごそうということで、Facebookで「7日間ブックカバーチャレンジ」というのが流行った。自分が影響を受けた本をFB友達に紹介するというもの。そのときにもこの問題集に触れた。以下にそのまま転載。
- --------------------------------------------- ブックカバーチャレンジ 3/7
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7日分に絞るのは結構厳しいですね。
なべつぐのあすなろ数学 渡辺次男
伝説の数学参考書問題集
受験生当時、これは画期的と思いました。
解説が、先生と生徒の会話調で進む。
本は袋とじ。「解けたと思ったらペーパーナイフで切って、次のページへ」など、途中で飽きないような工夫。
さらに...、できたと思って解答を見ると...
たまに「答え省略、確かにできたぞという確信ががつかめたらそれで結構」だとか、「上の解には、ちょっとしたミスが2つある。それを発見したら次の問題へ」などという調子
おかげでこれはかなり勉強した跡。
新版になって、のちに廃盤。
新品を1セット買っておけばよかった。
これには当時衝撃を受け、のちに影響を受けました。
この問題集に影響された同世代の人たちと、ずっと後に出合ったことが少なくない。
少しでも、そんな影響を与えられるように頑張ろう!