Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2010年10月号)
実りの秋
いよいよ実りの秋である。夏期講習終盤の模試も返ってきて結果に一喜一憂したことだろう。夏の成果がでて成績が急上昇した生徒も多いようだ。
残念ながら、思ったほど結果につながらなかった生徒もいるかもしれない。しかしがっかりしてはいけない。勉強は長い間積み重ねてきたものが問われている。極言すれば生まれてからこれまでに体験して掴んだもののすべてである。成果はそんなに簡単にすぐに表れるものではないのだ。
結果がでないからと諦めてはいけない。どんなに遅いボートもこぎ続けていればだんだん加速する。目に見える状態になるまでは時間がかかるだけなのだ。まず、諦めずに挑戦し続けることが大切。結果がでるのは3か月くらいかかるつもりで考えよう。実りの秋ではなく、冬を越して、春に開花すればいいのだ。まだまだ時間はある。これからだ!
※この内容は2010/10塾だよりに掲載したものです。
入試は、付け焼刃の受験テクニックや詰め込んだ知識ではなく、勉強で積み重ねて鍛えてきた自分の人間力のすべてが試されていると考えてみると、大切な本質がわかるのではないだろうか。
成果を生み出すのは行動であり、「原因」と「結果」の因果律が成り立つ。ただし、その因果関係は、確率論的な出現をするので、その理解は単純ではなく、また、かなり長期的にみて初めて強く成立するものであろう。
つい、すぐの結果を求めたくなるが、そのような短期間に、すぐ結果がわかるような「原因」だけでは、結局、本質的なの力を伸ばすという「結果」につながるとは限らない。
一つ一つの能力を時間をかけて地道に磨くことの中に答えがある。
受験生は入試が近づいてきているので、つい目の前の成果を求めたくなるだろうが、それでも長期的に成果を生む「原因」を積み増すことをし続けなければならない。勉強は「入試」で終わるのではなく、成長し続けるためには、ずっと先まで続けるもののはずだ。