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[巻頭言2010/07より] 効率がよい?

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2010年07月号)

効率が良い?

 4月の難関中学高校受験研究会SPでご講演いただいた篠原先生とお話して以来、脳科学の本をたくさん読んで研究している。これがなかなか興味深くかつ役に立つ。

 「わかった」「できた」と脳が考えるとそれが行動に対する否定語として働き、努力する意思を止める働きになる、という。また「簡単にできる」形にして脳に与えると脳は活性化しないので、学習効果がでない。できそうで「できない」ものを与えると脳自身が活性化して「効率的にできる」ようにと努力する。これが学習効果につながっていくようだ。つまり初めから効率的に学習させようとしたプログラムでは逆に効果が低いというわけだ。あえて困難を伴う課題を乗り越えていくことで効果がでて、それが結果として効率をあげることになる。

 卒業生たちが「あの夏」と振り返る誉田進学塾の「夏期講習」も、結果として効率を生み出していると思う。只今鋭意準備中!!  

(6月で、保護者対象の前期イベントが終了しました。多くの保護者の皆様にご参加いただきありがとうございました。)

※この内容は2010/07塾だよりに掲載したものです。
 科学的エビデンスの基づいた教育の原理原則が大切だと、ずっと信じている。
 教育では、目の前の結果だけ簡単に求めることは禁じ手のはず。勉強は、今、目の前にある範囲の限られたテストの得点だけをとれるように、単純化して詰め込むことではない。もっと先の未来で、自らの力で解決力として発揮できるように、若き日に本質的な能力を磨くべきものである。そのためには、あえて簡単にして効率を求めすぎてはいけない。難しいから、努力する意思が働き、その結果として能力が高まるのだ。
 定期試験の過去問だけで反復学習させたり、手取り足取り指示をだして解き方を覚えさせるだけであったり、取れそうな問題だけを暗記させ詰め込んだりと、それに逆行するような塾・予備校の話を見聞することも少なくない。
 ただ他者を批判していても意味がないので、私たちの考え方がより多くの生徒たちの力をより高く伸ばせるように、努力していきます。

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