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[巻頭言2021/01より] 一発勝負で力を!

Shingaku Express / 誉田進学塾だより 巻頭言より
(2021年1月号)

一発勝負で力を!

1年前には全く予測できなかったコロナ禍の中での年明けとなりました。これからも感染防止を最優先とし徹底しながら、塾生たちの成長を全力でサポートします。2021年もよろしくお願いします。

 さて、先日(書いているのは12月半ば)、ラグビーの五郎丸選手が引退決意との報道があった。前々回ワールド杯の”あのポーズ”は、まだ皆様ご記憶だろう。そのルーティンを作る立役者になったメンタルコーチ荒木香織さんを特集したテレビ番組も同じころ放映された。ご覧になった方も少なくないと思う。時間に限りのあるテレビでは言い尽くせていない、ご著書の中にある解説が受験にも通じ、私たちの指導の考え方とも共通し参考になる。とくに大一番で力が出せなくなる「チョーキング」(イップスと呼ばれることも多い)の解説はなるほどだ。試合での極度のプレッシャーや不安で練習通りの力が出せなくなるのは、スキルを遂行することに集中しすぎてワーキングメモリが消費されてしまい残りが足りなくなることが原因なのだそうだ。そして単に経験を積むだけでは解決できるわけではないという。

 チョーキングは前触れもなく突然起こり、試合中の修正は困難で事前に準備するしか解決できない。その方法には、プレッシャーを受け入れる、その中で判断する訓練をするなどがある。さらに注意や集中を「自分の内から外に変える」ことがミスを防ぐのに非常に有効。例えば、私たちは入試ではミスしないように「気をつけよう」と思い過ぎると逆にミスを誘発しやすくなってしまうので、求めた答が正しいことを確認する手順に意識を集中する訓練を指導しているが、その典型だろう。

 いよいよ入試直前、受験生たちが当日思う存分、力を発揮できるよう、さまざまな知見を、技術に取り入れ見直しながら、精一杯支援していきます。

※この内容は2021/01塾だよりに掲載したものです。
 スポーツと同様に受験でも、メンタルのトレーニングが重要であろう。
 ただし、教育の世界でとくに注意しなければならないのは、科学的エビデンスに根差さない、単なる個人的な成功体験の「感想」を、いかにも正論のように語るケースが少なくないことだろう。出版物などではセンセーショナルなタイトルで取り上げられていたりする。しかし、それは何ら旧来の「精神論」「根性論」と変わらない。
 その点では、この荒木香織さんの本は、具体的な取り組みだけでなく、その基になる考え方(論文など)も紹介されているので、とても参考になる。

 お薦めします。